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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第31章 避けられる





ミアが言う

「そうだ、キャシー、古代ルーン文字学のレポート提出した?」
「はっ!」
「してないのね…」
「ヴィオラ、ちょっとだけ写させて!」
「しょうがないなぁ」

本の隙間に挟んであったレポートを取る

それをキャシーに渡す


「さぁ、敬いたまえ」
「あぁ、神よ!」
「ほほほ、良かろう」

そんなことを言いながらヒラヒラと紙を揺らす

キャシーは飴と鞭の飴を渡された子犬のような目をして受け取る


時代劇に出るような、悪いお代官様の気分だ。










「あれなんでショー?」
「あれ?」
「ほらあそこ」

ユエンユエンが突然指を指す

つられてその指の方向を見ると




「はっ、何だこのバッグ
屋敷しもべ以下じゃないか」
「なんなら私のと同じものを持ったらどうですか!」
「よせよ!先生には余裕ないって!」
「「あははは!!」」


緑色のローブの生徒がたくさんいた
その中心にはつぎはぎだらけの上着を着た教師がいる

「うっわぁ、陰湿すぎない?」
「スリザリンの生徒よ、まだルーピン先生の粗探しをしてたんだわ」
「失敗したおできの薬かけてやりまショウ」
「それは良い考えだね」
「「やめろ/やめなさい2人とも」」

キャシーとミアが少々強ばった顔で言う
それに2人は笑ってしまった

だが、ヴィオラとユエンユエンは至って本気だ


そのまま様子を伺う








「大体何だよこのジャケットは
生徒の前なのにつぎはぎだらけのボロ雑巾を着てるんですか?」
「それは私のブランドなんだよ
君達に好きなブランドがあるように、それは私の好きなブランドさ」
「はは、ブランドだってよ」

ルーピン先生の回答に、スリザリンの名前も知らない生徒が鼻で笑う
するとまた、周りから笑いが起こった


「センスが悪いことで」
「ほんとそうだよ、公の場でボロ雑巾着てくるなんて」
「ほらほらー今にもこの上着が…」


ビリッ!


「「!!」」
「わぁ!さすがはルーピン先生のブランドですねー!ちょっと引っ張っただけで破れるなんて」
「っ……」

スリザリンの生徒が、ルーピン先生のジャケットを破った




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