第2章 きっかけは勘違い(後編)
「あ、ありがとう。すごく、嬉しい」
何だろう。ものすごく胸が苦しい。
西川が私の事を好きだって実感して、その事が嬉しくてなのに私は西川の事友達としか思ってなくて申し訳ない。
「大丈夫か? 嬉しいって顔してねぇぞ」
シュシュを握りこんだ私の顔を覗き込む西川に余計に焦ってしまう。
「いや、大丈夫、っていうか、その」
耳まで熱くて今の私は真っ赤になっているかもしれない。
顔を上げられずに動揺してると、顔の横を両手で塞がされて逃げ場を無くされた。西川くんの顔が近づいてきて、ギュッと目を瞑る。
「ようやく俺に惚れたか?」
耳元で囁かれた言葉は本当に小さかったけれど、聞き逃すことは無い。
「え?」
惚れた、ようやく?
「どういう事、え? 何で知って……」
驚いて顔を上げると思った以上に近い距離に顔があった。
「実は最初っからが俺の事好きじゃないって知ってた」
その表情はニヤリとしていて、すごくあくどい。
「じゃあ何でつきあうとか言ったの?」
嫌がらせにしては性質が悪い。
「そりゃ俺がの事を好きだったからに決まってるだろ」