第2章 始まり
夢主サイド
森「それじゃあ、これからの事を決めようか」
紅「そうじゃのう」
これからのこと?
それは一体なんだろうか?
森「とりあえず君には怪我を治してもらい、なるべく早く健康な体を作ってもらいたい。それから、護身術と暗殺術、異能力の扱い方を学んでもらう。これらを半年で済ませたい」
『は、半年ですか……?』
紅「短すぎないかのう……」
森「確かに短いが、君には異能力をメインで学んでもらいたい。
つまり、護身術や、暗殺術に重きを置く必要がない分、早く済む」
異能力……
まさか自分が持っているだなんて思わなかった
話半分にしか聞いた事なんてなかったのに
確かあの時は私自身が沈んだ
私以外のものはどうなのだろう
『あの、これをお借りしても?』
デスクに転がっていた万年筆をとる
森「構わないよ」
自分の影に向かって真っ直ぐ落とす
カツン
という衝突音は聞こえない
紅「ほう……自身以外も飲み込むのか」
森「ますます面白い」
でも、どうやって取れば……
ヒュンッ
取らねばと思ったら、影から万年筆が飛び出し
私の手へ入る
森「異能力の扱いに長けているようだね。本当に今日発現したのかい?」
紅「ほほ……半年待たずに終わるかもしれんのう」