• テキストサイズ

貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第5章 甘味屋での甘い休息



(あれ、怒ってないの……?)

笑い声に頭を上げてキョトンとしている間に、お茶と、果物がたっぷり載った皿が運ばれてくる。


「叱られた子犬のような顔をするのはそれくらいにして、水菓子でも食べろ、茜」

「てっきり、これからお説教が始まるのかと思ってました……」


光秀さんが怒ってないことに、ほっとすると緊張が解けた。


「秀吉じゃあるまいし、小娘に説教を垂れる趣味はない。ここ数日、俺のしごきに耐えてきたことへの褒美だと思えばいい」

「そのために私をお茶に……?」

「あとは、まあ……先刻の礼だ」

「礼? 何のことですか?」

「わからないならいい」

茶碗を傾ける光秀さんの横顔は、どことなく愉快そうだ。

/ 573ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp