第14章 歩み
長谷部「羽織で御座います。」
満足そうに胸をはる長谷部。
蓮月はまじまじと掛けられた羽織を見る。この色、この感じ…。
長谷部「俺のカソックと同じ、ですよ。」
蓮月の手を摂ると、手の甲に優しくキスを落とした。
思考が止まってしまった蓮月は徐々に思考を無理矢理動かす。
「なっ…なななな!?!!」
顔を真っ赤にさせ若干パニックになる。
長谷部「俺からの愛付きです」
満面な笑みを見せる。宗三は「うわ」と声をもらしていた。
「ああああ、ありがとう!!!その、嬉しい!!宗三も、素敵な髪紐ありがとう!!!2人とも大事にするね!!じゃっ!!!」
蓮月は早口で言葉を繋ぎ走って部屋から逃げていった。
宗三「重いですよ。僕みたいに最初は軽くいかないと。」
長谷部「そんな事してたら直ぐに奪えないだろう?」
二振は静かに凄まじい視線をぶつけ合っていた。