第22章 彼と彼女の事情(跡部景吾)
いつもより深く奥に抉られる感覚。
頼華を軽く抱き上げた状態でガツガツと腰を打付ける度に聞こえる嬌声。
はぁはぁとお互いの息遣いと肌が擦り合う音が耳に響く。
ほぼ目線が同じになった頼華の目を覗き込めば、恍惚とした表情で何時もより増した色気。
あぁ、この顔は誰にも見せらんねぇな。
「奥っ…あたって、るよぉ…!」
「はっ…やべぇな」
ぬるぬると出し入れする度に纏わりついてくるソコ。
締め付けが先程よりきつくなってきた。
そろそろ限界、か。
「や、ぁ…おかしくなっちゃ、う」
「…なっていい、ぜ…!」
「んあぁ…!」
律動を早めればきゅうきゅうと離さないとばかりに締め付けがきつくなる。
頼華の目から流れる涙。
気持ちよすぎてどうにかなりそうなのだろう。
力が抜けてきた頼華をテーブルに降ろすと、動きやすいよう正常位で足をがっつり掴んで広げた。
誰かがもし仮に扉から入ってきたら俺のモノが頼華のソコに出し入れされているのが丸見えだ。
「け、いご…けー、ご…!」
「…あぁ、いいぜ」
「い、く…イクの、けーご…!」
「っ…頼華…!」
びくびくと頼華が達すると同時に俺は白濁をナカに吐き出した。
「…けー、ご…だい、すき…」
「…あぁ、愛してる」
限界だった彼女が意識を手放す前にそう伝えれば、にこりと小さく笑った頼華は安らかな眠りに誘われた。
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頼華side
「ん……え!??」
「あぁ、おはよう頼華」
目を覚ますと横には景吾くんの姿。
いつの間にか着ていたはずの制服は脱がされて、一矢纏わぬ姿で思わず手元の布団を手繰り寄せた。
「…どうした?」
「なんか、その…恥ずかしくて」
さっきまでの情事を思い出すと恥ずかしさが増す。
「っ…ぁ…!」
少し動いただけなのに、自分のナカからぬるりとした熱いモノ。
さっきまでの情事は夢じゃないと悟る。
「…どこまでも俺をおかしくさせるな、頼華は」
「え…?」
「…おいで。」
景吾くんに手を引かれ、彼の腕の中にいく。
どちらのものか分からない心音が心地良い。