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忍ぶれど色に出でにけりわが恋は物や思ふと人の問ふまで

第8章 蛇の道は蛇



心に決めた者あっても、性的折檻というものは真葛にとって然したる恐怖は与えなかった。
そんなもの今さらであり、こんなもので舌を切って死んで愛する者に仕える道を閉ざす気に等ならない。

着物を掴み胸を晒されても、汚い手で捕まれようともそのまま乳房を舐められようとも不快感こそあれど、冷めた目で見続ける。そう、気にくわない相手に抱かれる事など慣れに慣れ過ぎている。

「ちっ、肝が据わった顔をしてやがる。
 だがな、そんな涼しい顔していられるのも今のうちだぜ」

頭領が袴を脱いで己の―おそらく自慢なのだろうそそり立った一物を誇示してみせれば、は、と鼻で笑って見せる。

「そんな程度で私が善がると思っているんですか」
「なにおうこの女!」

吊るしている縄を切り積まれた木箱に転がし股を広げさせる。周囲の男共はその晒された美貌にごくりと生唾をのんだ。
ずぶりと体を貫かれた瞬間、出そうになる声をぎりと堪え、深く息を吐き切る。

「あら、これで這入っているんですか?口ほどにもないです…ね」
「そんな事言ってられるのもいまのうちだぜ、
 お前はこれから此処にいる全員を相手してもらうんだ、
 つってもただで相手しようってんじゃねえ、」

男は懐から袋を取り出す、

「こいつは女陰に一振りすると女が善がるって代物なんだが、まあ、特別に一袋全部お前の膣の中にぶちまけてやるよ。頭ぶっ飛んじまうかもしれねえが、まあ、気丈なお前なら問題ないだろう」
「…な…?」

真葛は流石に焦る、自分の身などどうなっても構わない―が、”気が違ってしまうのは困る”、”誰のために生きているかだけは確かにしていたい”

「止め―……」
「ひひ、その顔が見たかったんだよ!
 精々良い声で鳴いてくれや!」

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