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【刀剣乱舞 R18】クロユリを食む

第3章 生きる為には食べよ


「あ、あの…。自分で食べられます」

「いいから、いいから」


お膳を持って来た燭台切様は、私の隣に座ると何故だか自ら匙を持ち、真っ白なお粥を掬って私の口元へ持って来た。

「で、でも…」

「大丈夫。熱くないよ。ほら、口開けて」


人当たりよく笑う黄金の瞳。

その奥に吸い込まれそうで、
なんだか恐ろしくて、
おずおずと口を開けるしかなかった。


「いい子」


朱色の匙に載る真っ白の粥が忌々しく感じる。

運ばれた匙を口に含むと、歪んだ思いとは逆に、温かくほのかなお米の甘味がひろがり、咀嚼する度に胸が満たされる感覚がした。


「美味しい…」


思わず口から出た言葉に、目の前の人は優しく微笑む。

「もっと食べて」


再び口元に運ばれた匙を、今度は躊躇い無く口に含んだ。


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