• テキストサイズ

彼に食ってかかられる

第13章 敗北宣言


「え…?あれ…?何か怒ってる…?」

「…まさか。」



不敵な笑み。



「ど、どうしたの?」

「別に、どうも。」

「…空気読めって言われても、何したらいいかわかんない…」


「ん?何もしなくていいんですよ?」



端正の取れた彼の顔が彼女の目と鼻の先に近づいてくる。



「えっ…!?ちょ、ちょっと待って!」


「うるさい。」



はね付ける一声に叶は目を瞬かせる。そのまま宗次郎は告げる──




「…察しろなんて言いません。理解しろとも言いません。でも…待ちません。」

「…宗…?」

「したいようにさせてもらいます。」



今まで見たことのない、熱の籠もった彼の眼差しに叶の胸は高鳴る。




「あなたのうるさいその口は僕が塞ぎますから。」



「!わ…っ、!///」





あなたに、負けた。
負けて僕は、理性を手放した。

──そして二回目のくちづけは、宣戦布告の証だった。






敗北宣言


目覚めには毒林檎を。
/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp