第8章 ローズとエリザベス
「ミャ~」
ローズがスコットの腕の中で応える様に鳴く。
「お前も気に入ったのか?
不思議な奴だな、お前は…」
スコットはローズの頭を撫でる。
「バランディハ、集団デ生活シテルノデ仲間ノ感情ニハ敏感ナ様デス」
エリザベスが補足する。
翌日、艦内放送でスコットが全員召集を掛けた。
『スコットだ
全隊員、10分後に食堂に集合せよ』
放送を終えると艦長室からブリッジへ移った。
スコットはリンとシェリーを見付け呼び止める。
「二人共、昨日はちゃんと案内したんだろうな?」
「はい、司令部とエンゼルタウンを案内しました」
リンが答える。
「シェリーは変な事してないだろうな?」
「…しませんよ
三人でショッピングしたり、食事したりしただけです
エリーは食べなかったけど…」
シェリーは苦笑いで答えた。
「なら良い…、それと彼女は今日からエリスだ」
スコットは「遅れるなよ」と付け加え、マザーコンピュータ室へ向かった。
「エリス、入るぞ」
スコットは一声掛けてマザーコンピュータ室に入った。
「ミャ~」
「なんだ?ローズ、来てたのか?」
エリスの腕の中で、心地良さそうだ。
「なつかれてしまったみたいです」
エリスは少し戸惑っている。
「ローズが仲間と認めたって事なんだろう」
「そうでしょうか?それなら良いんですけど…」
二人はそのまま食堂へ向かった。