第8章 ローズとエリザベス
リンとシェリーは急いでマザーコンピュータルームに戻った。
「エリーお待たせ!」
「レイラさんから借りて来ました」
二人は早速エリザベスの分身に下着を着けた。
「ぴったりね
やっぱり下着は可愛くなくちゃ」
シェリーは一人納得して頷く。しかし、エリザベスからクレームが…。
「ソノ前ニ接続ヲ、オ願イ出来マスカ?」
「ご、ごめんなさい
すぐ接続するから…」
リンが慌ててケーブルを繋いだ。
「システムチェック…
オールグリーン
各種センサーチェック…
オールグリーン
リンク率70...80...90...100%
ヒューマロイド起動シマス」
分身は立ち上がり、腕や足を動かした。
「動作チェック…
オールグリーン」
「本当に人間と変わらないわね」
その滑らかな動きにシェリーが感心する。
「…素敵」
リンは見惚れていた。
「ワタシハ…
私ハ…
私はエリザベス、この身体でも、よろしくお願いします」
「凄い!話し方も普通になった!」
リンが驚く。マザーコンピュータからの音声はどこか機械的であったが、分身の話し方は人間そのものだ。
「それはバイオ声帯のおかげですね
それでは艦長に挨拶してきます」
エリザベスは部屋から出ようとした。
「待った!その(下着)姿じゃ男共が卒倒するわ!」
シェリーが慌てて止めた。