第8章 ローズとエリザベス
すぐにリンが、レイラから借りた服を着せる。
「制服ではないのですね」
「レイラさんの私服です
制服は後で発注するから…
でも似合ってる」
リンはエリザベスの分身をベタ褒めだ。
「エリーもレイラもモデルみたいにスタイル良くって羨ましいわ」
エリザベスの姿にシェリーもただ見惚れていた。
「それじゃあ艦長に挨拶を…」
と、行こうとするエリザベスをシェリーが止めた。
「ちょっと待って…
艦長を驚かしてみない?」
悪戯な笑顔を浮かべた。
「…怒られない?」
リンは不安な顔をした。
「大丈夫よ」
シェリーは、リンとエリザベスに耳打ちした。
「………って事にして、リンは艦長呼んできて」
リンはシェリーの計画通りスコットを呼びに行った。
一方、ブリッジに着いたスコットは、ローズを放して艦長室に入った。
「エリー、ロブを呼んでくれ」
『分カリマシタ』
しばらくすると艦長室のドアをノックする音がする。
「入ります」
ロブが入ってきた。
「ロブ、備品の太陽系内での手配が出来たぞ
全部じゃないが、リストはこれだ」
ロブはリストを手にすると、パラパラとめくってみた。
「さすがエリカ司令ですね
仕事が早い」
「これで言い訳出来ないからな」
スコットはロブに灸を据えた。
「嫌だなぁ、先輩…
俺がいつ言い訳したんすかぁ?」
ロブは逃げる様に艦長室を出て行った。