第8章 ローズとエリザベス
リンとシェリーは医務室へ向かっていた。そこにスコットとローズが帰って来た。
「何だ?お前ら今日は当直じゃないだろ?」
「いや、ちょっと用が…」
二人はそそくさとその場を離れた。スコットは首を傾げながらローズを連れてブリッジへ向かった。
「レイラいる?」
医務室に入るなりレイラを呼んだ。
「何だ?騒がしい!」
カークが眉間にシワを寄せて睨んだ。
「カーク先生!レイラは!?」
「あん?レイラなら自室に…」
「ありがとうございます!」
「…何…だったんだ?」
カークは呆気に取られて二人を見送った。
「レイラ!」
「えっ?何!?」
二人はレイラの船室になだれ込んだ。
「どうしたの?二人して?」
訳の分からないレイラは首を傾げるだけだった。
「レイラの下着貸して!」
シェリーがいきなり本題を切り出した。
「えっ?…えぇぇぇ~っ!」
つんざく様な悲鳴に、二人は慌ててレイラの口を塞いだ。
「ご、ごめんなさい!レイラさん!
エリーのためなんです
お願いします!」
リンが何度も頭を下げてお願いした。
「…エリーのため?
どういう事?」
二人は事の経緯をレイラに話した。
「…だから、レイラの服ならピッタリなのよ」
「いきなり下着なんて言うから…
まぁ、そういう事なら…」
レイラは快く下着と服を貸してくれた。