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【弱ペダ/荒北】ワガママなおりこうチャン【甘】

第1章 No.1


新開「靖友まだやってくのか?」

東堂「俺らはそろそろ帰るぞ?」

「あー、もうちょいやってくからおめーら先寮戻ってていいぞ。」

そういうと、新開と東堂は俺を残して、
図書館を後にした。

人も徐々に減っていき、
俺は過去問にまた目を移した。

(入試考えたやつがいけねェよな…。わっかんねェよ…。)

窓の外をみると、夕焼けが図書館に差し込み、
ここちよい暖かさが俺に当たる。

眠くなっちまうぞ、こんな心地の良い空間。

静かだし、あったかいし、
ここで昼寝も悪くねェなァ…。

なんて、考えてたら…










本当に寝ちまった。










起きたらだれも残ってねーし、
俺一人だし、そろそろ閉館の時間だった。

(マジかよ…全然進んでねーじゃン…。)

残りは明日にでもやろうと思って、
俺は荷物を詰め、図書館を出る準備をし始めた。

ートンットンッ

俺だけだと思ったら、図書館の二階から誰か降りてくる音がした。

「…あっ。」

思わず声に出してしまった。

だって、さっきの自販機女だったから。

「あ、下まつげくん。お疲れ様、まだいたんだ。」

「わりぃかよ。おめーも残ってンじゃねーかよ。」

「うるさいな。私本が好きなだけ。」

え、この時期に受験勉強してねーのに図書館にいるやつなんていんだ。

「しらねーよそんなの。聞いてねェ。」

「本当に口悪いんだね。荒北君って。噂で聞いた通り。」

クスクス笑ながら女は図書館の出口へと向かった。

「おい!おめェ人の名前知ってるくせに、名乗んねェのかよ!立ち悪ィなァオイ!」

さやか「私、さやか西木。んじゃ、またどこかで、荒北君。」

ぜってぇ忘れねぇその名前。
覚えてろよ。
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