【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第24章 時は止まらず動き出す
あの黒く、揺るぎのない強い瞳が
やはり自分は何よりも好きなのだ。
似たような目をしても直ぐにわかる。
何だがしのぶが打算的にその真似をしている
様に感じで柄にもなく柚樹は苛立った。
柚『あまりその顔は好ましくないな。
彼女の真似事でもしているつもりかい?』
し『……真似たところで勝てません。
私はそんなに馬鹿ではありませんよ。』
柚『なら、尚更諦めてくれないかい?』
し『……あんなに遠いを追いかけて
私はここまで来てるんです。
私の諦めの悪さは折り紙付きです。』
もう少しで諦める。苛立ちもまじり
1番冷たい声で追い討ちをかけると
揺れていた紫の瞳からついに涙が溢れ出る。
しかし顔はにっこりと仮面の様に微笑み
声にはしっかりと意思が乗っている。
その姿が何とも強く、美しく見えて
これが しのぶという女性の魅力なのかと
柚樹はほんの少し__とくんっ.と鼓動を揺らした。
柚『ふふっ、その顔はとっても素敵だ。
しのぶちゃんは魅力的な女性だね。』
し『…………揶揄うは辞めてください。』
柚『で、結局顔が赤いのはどちらかな?
…………まだまだ僕が上手だねぇ。』
この幼い恋心に少しばかり付き合うのも
男として悪くないのかもしれない。
先程の苛立ちはどこへいったのか
こんどは何となく気分が良い。
男とは単純なものだ。
好きになるならない以前に魅力的な女性に
好意を寄せられれば、男して誇らしいのだろう。
先程の冷たさはどこへやら
こんどは機嫌が良さそうに微笑んでいる。
しのぶはそんな柚樹の厳禁な姿をみて
子供みたいだとため息をつく。
柚樹のこんな1面は流石に知らなかった。
なんとも自分勝手で可愛らしい。