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◆DQX "シフォンケーキは誰のもの?"

第1章 伝わらない|スキルマスター




…ずるい、ずるい

必死に今まで貴方の事を忘れようと
考えないようにしてきたのに

今更、好きだなんて
涙がポロポロと零れ落ちる

拭っても拭っても
止まることを知らないかのように
涙が零れ落ちる


そっ、と彼の綺麗な指が私の涙を拭う

「必死に、…今日までっ…
貴方を…忘れようとしてきたのに……!」


でも結局大好きな貴方の事を
忘れた日なんか1日も無かった


マスター、やっぱり
貴方の事が好きなままだった

とん…、
彼の胸へと体を預ける

マスターの温もりに触れて
安心してまた涙が零れる


「さあ、疲れたでしょう。
ゆっくり休んでください、傍にいますから…
おやすみなさい、○○さん」


先程の戦闘での疲労と
眠気を誘う彼の心地よい声に抗いながら
必死に気持ちを伝える
私も、好き。マスター…
好きなの…と、


そして
眠りに落ちた





「…う、ん?どこだろ、ここ。」

「おや、○○さん、起きましたか。
おはようございます、寝顔可愛らしかったですよ」

「あ、あれ…?マスター?夢じゃなかったの…?」

「夢ではないですよ、現実です。
これからは大切にしますね」

ちゅっ…

と頬にキスを落とされる


ぼふっと音が聞こえそうな程
真っ赤な頬になった○○

刺激が強すぎです……と
小声でマスターに文句を言ってはみたが、
当の本人は、
紅茶の準備で聞いていないようだった


(紅茶ありがとうございます…。美味しい…。)
(良かったです。今日は2人きりでゆっくり
過ごしましょうね。)


心臓が休まらない1日が始まりそうな予感



-END
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