第2章 ***
「んっ…」
久しぶりの彼とのキス。
それは私を喰らい尽くそうとする激しいキスだった。
「んんっ…、やめっ…」
「お前は俺とのキスが好きだっただろう?…キスだけでアソコをぐちゃぐちゃに濡らすくらいな」
「っ…」
卑猥な言葉で私の羞恥心を煽ってくる。
思わず顔を逸らせば、今度は耳に舌を這わされた。
「ゃっ…」
「お前の言う"好きな男"とは今付き合っているのか?」
「……、」
思いもよらない質問に一瞬体が硬直する。
元々"好きな人が出来た"なんて嘘だし、当然付き合っている相手もいない。
私はまだ、今目の前にいる"この人"が好きなのだから…
(でも…そんな事口が裂けても言えない……)
「そう…です。今はその人とお付き合いしています…」
「………」
彼の目を見てそう言った。
それを聞けば彼だって…
「…そうか」
「……、」
「…だったらその男からお前を奪い返す必要があるな」
「…!」
「もっとも…俺はお前と別れたつもりなど無いが」
「なに言って…」
紡ごうとした言葉は再びされたキスに掻き消される。
先程よりねっとりとした厭らしいキス…
その合間に彼は私のブラウスを脱がせに掛かってきた。
「俺は寛容だからな…。お前が俺以外の男に抱かれていたとしても許してやる」
「……、」
「だが…その男の元にお前を帰す気はない」
「っ…」
ブラウスのボタンを全て外され、彼の前に下着姿を晒される。
スッと脇腹を撫でられただけで、私の体は大袈裟な程反応した。
「フッ…相変わらず敏感だな」
「……、」
「それに…綺麗な肌だ」
「ぁっ…」
ちゅっちゅっと鎖骨や胸元…脇腹の辺りにキスをされる。
背中に回った彼の手が器用にブラのホックを外した。
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