結界術を使う少女は鬼殺隊に所属しています。【鬼滅×結界師】
第2章 壱
つ、疲れた...。と同時に家の玄関に座り込む。黒燕尾は既に自分の家に帰り、「 しっかり休むのよ。また夜に。」なんてかっこいいこと言って先に寝てしまった。私もそろそろ寝ないと明日の仕事に支障が出てしまう。
お風呂に入り、明日の用意等を済ませてから床に入る。やっと寝れる...なんて思いながら目を閉じた。そこから記憶は途切れてしまった。
次に起きたのは丁度正午辺りで。そして何故か私の屋敷内に蟲柱の胡蝶しのぶ様が居た。
「 やっと起きましたか。おはようございます。昨夜の任務はお疲れ様です。」
『 ぁ、おはようございます。あの...何故私の屋敷に...? 』
「 特に用はありません。」
そう言ってにこりと微笑む蟲柱様。...いや、用は無いんかい。
「 強いて言うなれば、一緒にご飯でも食べに行きませんか? 」
用は無いけれど...ご飯食べに行きたいって....。ツンデレ??( 違う )
『 構いませんよ。丁度お腹空いてたので..。一緒だとご飯更に美味しいので...。支度してくるので待っていて欲しいのですが....。』
「 ええ、待っていますよ。」
直ぐに支度を済ませようと思い居間から自分部屋へと戻り 私服の着物へと袖を通した。髪も綺麗にし、唇には薄らと紅を引いて再び居間へと脚を踏み入れる。『 お待たせしました。』と言うとまたにこりと微笑む蟲柱様。「 行きましょうか。」と述べ玄関へと向かい、草履を履き外へ出る。
蟲柱様と最後に出掛けたのは2ヶ月ほど前に恋柱・甘露寺蜜璃様と一緒に甘味処へ行った時。3人で美味しい桜餅を食べに行こうという話になりそのお出掛け以来だ。また恋柱様ともお出掛けがしたい。
「 昨夜の任務はどうでしたか?」
『 昨夜は鬼に遭遇する事もなくまたただの妖退治でしたよ。』
苦笑いを浮かべる私に対し蟲柱様はにこにこ。
「 ですがそれも貴方の大切な任務なのでしょう?間家の大切な仕事だと以前御館様から耳にしました。」
『 そう、ですね...。鬼とはまた違う妖は間家を始めとしたその家系のものにしか退治が難しいですから。』