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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第1章 出会い


エマは食事の手を止め答え、続けた。

「失礼ですが…兵長は地下街でエルヴィン団長に引き抜かれたと聞いたのですが、切り裂きケニーのことはご存知でらっしゃいますか?」


「あぁ、知ってる。だが何故あいつのことを聞く」


「自分は幼少の頃ケニーから自分の身を守る方法として一時期身体の使い方などを習っていました。
その時に地下街にいる私より5つ程年上の男の子にも教えたことがあると聞きました。なのでもしかしたらと思いまして」


「そうか、きっとそれは俺のことだろう。ろくでもねぇやつに教わったな。お前はあいつとどういう関係なんだ」


「遠い親戚、とだけ聞いていましたが、その後音信も途絶えたのでそれ以上はわかりません」


意外な所でケニーの名前が出てきた。
一時期世話になった奴の名前だ。
もう少し聞き出したかったが、他の二人が居るのとこいつ自身がこの話を終わらせようとしているのがわかり、やめた。


「お前剣は逆手で持たねぇのか」


「逆手の方が持ちやすいんですが、訓練兵時代許されなかったので」


「え!?じゃあエマとリヴァイは同じ人に戦い方を習ったの!?すごい偶然だねぇ〜!でも戦い方だけじゃなくって2人とも筋肉の質が私たちとは違うような気がするんだけど…気になるなぁ〜、ちょっと実験に付き合っ…」


「分隊長!研究ばかりやってまだ書類が山のように残ってんですから!」


「おいメガネ、いい加減にしろ。お前はそれより風呂に入れ。モブリット、こいつは何日風呂に入ってないんだ」


「…4日目です」

「おい、エマ、こいつの実験に付き合う前に風呂に付き合ってやれ」

俺ははため息をつきながら汚いものを見る目でハンジを見ながらエマに指示をした。

「了解しました。ハンジ分隊長、でしたら風呂で私の身体を隅々まで観察してください」

「え!エマ面白いねきみ!それなら風呂も悪くないなぁ〜いやぁ〜男性諸君から恨まれそうだけど君の身体を隈なく見させてもらうよ〜ふふふ」


「………」


「分隊長…目が…泳ぎ過ぎです」



「では分隊長、参りましょう。兵長、副官、先に失礼いたします」

「行こう行こう!じゃあまたねーお二人さん!!」

呆れて言葉が出ない内に二人は風呂へと向かっていった。
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