第3章 新しい仕事
エルヴィンにはなにか考えがあるのだろう。
エマを手駒にし、他の兵士とは違う、なにか役割を与えようとしてるのかもしれない。
だが、こいつはまた建前を使っている…
「彼女は逸材だ。お前と同じでな。
明日から私は留守するから彼女のことを頼むよ、リヴァイ」
「…了解だ、エルヴィン」
正直何を頼まれたのかわからなかったが、ただ留守を任された訳じゃなく、エマ自身を気に掛けろという意味だろう。
多分この一週間の間に壁外調査の日程が決まる。
そう遠くない内にエマも実践へと出ることになるだろう。