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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第34章 遠回りの結果



「おはようございます、エマさん!早いですね」



「お、おはよエレン」



朝の当番のエレンが挨拶をしてきた。

昨晩は兵長にかなり強引に身体を開かされた。
まぁ元々は私のした事が原因なので、それについては仕方がないと思っている。
だが、朝目が覚めると既に兵長の姿はそこに無かった。
さっきエレンが言ったように、かなり早く目覚めたはずなのに。



「エレン、兵長を見なかった?」


「兵長ですか?兵長なら、ここを東に行った小さな森で自主訓練していると思いますよ」



「そっか、ありがとう!ちょっと様子見に行ってくるよ」


とにかく、もっとちゃんと話をしたい…。
兵長は嫌がるかもしれないけど…。
エレンに礼を言い、向かおうとした時だった。


「エマさん!!」


エレンか呼び止められた。


「なに?どうかした??」


驚いてエレンを見ると、顔を紅くして言いにくそうにエレンがもじもじしていた。


「エレン、ごめん。私、兵長に用があって。少し急ぎなの」


私はエレンを急かした。
焦っていた。
このまま何も話せないまま全員で集合する訳にはいかない。



「あの…エマさんと兵長、同じ部屋にして…。
すみませんでした。
あの後、ジャンやアルミン達に色々言われて…。
その、大人男女が同じ部屋だと色々問題があるだろうって……。
昨日の夜謝りにエマさん達の部屋の前まで行ったら…その……声が…」



エレンが何を聞いたのかすぐに察して、エレンとは対照的に私は顔から血の気が引くのがわかった。



「あの…オレ…みんなに言いませんから!
…けど…、兵長がエマさんに酷いことするのは嫌なんです。
オレ、二人とも尊敬してて大好きなんで…」


エレンは素直に話してくれた。
私と兵長、二人ともを気遣って。


「エレン、ありがとう。エレンは優しいね。
兵長からは何も酷いことはされてないから安心して。
けどちょっと兵長と話さないといけないから…。
行ってくるね」


気遣ってくれたエレンに礼を言い、今度こそ兵長の元へと向かった。
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