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白銀の女神[リヴァイ・エルヴィン]

第28章 奪還作戦


到着すると、ハンジさんの想定通りエルヴィン団長は憲兵団を引き摺り下ろすことに成功していた。


ぐうたらの憲兵が、ニック司祭の見張りをしているリヴァイ兵長へ絡んでいる。


「よぉ、リヴァイ、俺達の獲物はどこだ?」


「…お目当ての獲物に合わせてやれず残念だ。
まぁ、壁外調査の機会はいくらでもある。
これからは協力して巨人を倒していこうじゃないか」


兵長が表情を変えずに憲兵をあしらった。
憲兵はしどろもどろになっている。


団長の姿を確認し、報告をしている時だった。
早馬が現れ、息も絶え絶えにピクシス司令の元へやってきた。司令の命で壁に開いたとされる穴の確認に向かった、駐屯兵団の先遣隊だ。

その緊急事態の様子から皆が周りに集まった。


「はぁっ…はぁっ…、か、……壁に穴などの異常は見当たりませんでした……
しかし……大変な事態になりました!
我々はトロスト区に向かう帰路でハンジ達率いる調査兵団と遭遇しました!
その中に装備を着けてない104期の新兵が数名いたのですが……」

彼はそこで、もう一度大きく息を吐いて吸った。

「その中の!3名の正体は……
巨人でした!!」


なっ……
また104期か…
しかも3人?2人じゃなくて?
ライナーとベルトルトだけのはずでは??
いや、そうじゃない。
ハンジさん…みんな…どうなった?


水を打ったように静まり返った。


そして、その沈黙を破ったのは同じ104期のジャンだった。


「なっ…誰が!あいつらの誰が巨人なんだ!?」
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