第22章 旧調査兵団本部
その後、巨人になれるという少年エレンの身柄は兵長に預けられる事となった。
エレンの巨人化を隠す為、旧調査兵団本部の城跡にリヴァイ班とエレンが行く事となった。
「エマ、レイナと二人で書簡をリヴァイとハンジに渡してきてくれるか。
向こうで一泊してきて良い。向こうで足りなさそうな物や何か気づいた事があったら教えてくれ」
エルヴィン団長の指示で、私は同期のレイナと城跡へ向かった。
指示通り書簡を渡し、不足している物資などが無いかヒアリングしてまわる。
ペトラは良く気が付き、アレがあった方がいいコレが欲しいなど的確に要望を出してくれた。
「エマさん、エレンはリヴァイ兵長の次にあなたに憧れてるらしいですよ」
「えぇ?なんで??」
「トロスト区での戦いを見て感激したらしいです!」
「!!!!!」
「今日一泊されるんですよね?良かったらエレンと話してやってください!」
ペトラの言い方が上手いのか、なんだか恥ずかしいが嫌な気持ちにはならなかった。
卒業したばかりの訓練兵があんな戦いの後、急に精鋭達に囲まれて臆しているかもしれない。
そう思った事もあって、夜地下のエレンの部屋に行った。
「こんばんはエレン、今いいかな?」
「あっ!エマさん!」
そう言って敬礼しようとするエレンを止めた。
「あ、いいのいいの。少し話したいんだけど入ってもいい?」
そしてエレンのベッドに二人で腰掛け話しをした。
「何か足りない物や困ってる事とかない?」
「いえ、全然問題ないです!
毛布も、兵長が寒いだろうからって持ってきてくださって…リヴァイ班の皆さんも優しい方ばかりで…」
「そっか。もし何かあったら遠慮なく言ってね」