第2章 紅い魔女
魔女のローズと契約してから一週間
養生するように言われたのでローズを観察しながらゆっくり過ごしていたが、一週間もたつとローズの人となりが分かるようになってきた。
まず、ローズはがさつで大雑把だ。
掃除が出来ない。実験で使った薬や取り込んだ洗濯物がよく散らかっている。
本人いわく、片付けたくてもめんどくさくてやる気がしないんだって。
でもローズには凄い特技があった。
それは裁縫だ。
昔、母親に仕込まれたそうでどんなに複雑な縫い方でも難なくこなせる。それを使っていつもお守りなどを作り売っているらしい。
可愛らしいリスやウサギの模様もあれば美しい花や鳥の模様まであり形も様々だった。
ローズは私にも作ってくれた。
林檎の模様が入った丈の短い白いマントだった。