第1章 紅い林檎
白族にとって紅は不吉の象徴
私は一族から追放された
あれから一月
いまだ休めるところも見つからず常に魔獣に怯えながら生きるため居場所を探していた。
が、もう限界かもしれない。
一月まともな食事を取っていないからか体が言うことを聞かない。ついでに近くには魔獣の気配。
私は死を悟った。
(.....疲れたし、このまま死んでもいっか。悲しんでくれる人はもういないし.....あぁ、月が綺麗だな......)
なんて思いながら魔獣に襲われる........
.......はずだった
思っていた衝撃がなく上を向いてみると女性が私の方を向いて立っていた。
紅い髪と瞳の美しい女性だった。
それを確認したと同時に体力の限界からか私は意識を手放した。