第1章 紅い林檎
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「白族の汚点だ!」「紅は不吉だ!」
「紅は我々の平和を乱す不吉の象徴だ!」
「お前みたいな欠陥品を産んだ覚えはない!」
「「お前は私たちの子ではない!」」
私はフレア
年は10
白族の女の子のはずだった。
一月程前、白族の象徴である白い髪と金の瞳をなくした。
森へ行き花を摘んでいたときとても綺麗な紅い林檎を見つけてしまった。
白族は紅を嫌う。
でも私は吸い寄せられるようにそれを手に取り食べてしまった。
口にしたとたん広がったのは血のような燃えるような紅だった。
おさまった後、近くにあった川を覗くとそこには髪と瞳を紅く染めた自分がいた。