第1章 ◆ありったけの愛を、君に。 碓氷真澄
「あー、まあ、良かったな?丸く収まったみたいで」
「仲直りできたんなら、なぁ」
「ちょ、そんな事言ってないでたすけ…」
「はぁ…監督……好き…」
「分かったからちょっと離れて!!!左京さんの目が怖い!!!」
あれから真澄くんとよく話合い、結局付き合う事となった。
もちろん信じることにはきっと時間がかかることだろう。
けれども真澄くんはそれでもいいと言ってくれた。
信じさせてみせると。俺は、アンタ以外求めるつもりは無いからと。
その真っ直ぐな思いを信じてみたくなるなんて、我ながらチョロいなぁって思う。
けど、真澄くんなら大丈夫な気がするから。
「……真澄くん、好き、だよ」
「………俺も、愛してる。いづみ」
ああ、こんな小さな事が幸せだ、なんて。
「テメェら、いちゃつくならよそでやれ!!!!!」
そんな私達に左京さんの雷が落ちたのは、言うまでもない。