• テキストサイズ

Suprême.

第5章 Connaissance de la viande.


『創真!』

琥珀の姿を見とめると、創真は笑顔でこちらに来た。

「おー琥珀!」

『結局遅れちゃってごめんね…』

「そんなこと気にすんな!!観に来てくれてありがとな!」

カラカラと笑う創真に、琥珀も自然と笑顔になる。

『それにしても創真、おめでとう!創真なら勝つって思ってたよ!』

「おーありがとな!!勝ててよかったわ」

ふと琥珀の視界の隅に、落ち込んだ様子の郁魅が見える。

『郁魅も、お疲れ様!』

郁魅の手を取りながらそう言うと、郁魅は驚いたように顔を上げる。

「琥珀様…」

『郁魅の品も物凄く美味しそうだったよ!頑張ったね』

「有難う…ございます。

でもえりな様のご期待に応えられませんでした」

琥珀は苦笑しながら郁魅の頭をそっと撫でる。

『あんまり気にしない!郁魅は頑張ったんだから!』

「…」

あまり納得のいっていない顔をする郁魅。

『頑張ったんでしょ?勝った負けたより、

頑張ったんだからまずは自分を褒めてあげなきゃ。

次は創真に勝てるように頑張ろうよ』

「……はい、」

少し照れたように唇を噛む郁魅に笑いかける。

『そうだ創真、また今度そのシャリアピンステーキ丼食べさせてよ!』

「おー?いいぜ!感想聞かせてくれよ!」

『食戟前は感想言えなかったけど、今はめちゃめちゃ辛口評価できるぞ?』

ふふ、と笑いながら琥珀は踵を返す。

『それじゃ、まだ一仕事残ってるから、これで失礼するね!』

ひらひらと手を振って、琥珀は会場を後にした。

会議室に戻って、

例の件の通達状態の最終確認をしなきゃならない。

創真たちはこれから、遠月高校最初の地獄に向かうことになる。

それに私も加担するっていうんだから笑ってしまう。

私の課題は難しいよ。同寮だからって手加減はしない。
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp