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Suprême.

第5章 Connaissance de la viande.


「え、研究会?」

「うん!テーマ毎に料理を研究する会が

遠月にはいっぱいあるの!」

畑からの帰り道、悠姫は創真に研究会の説明をしていた。

「例えば放課後みんなで新しいメニューを開発したり…」

「学外の料理コンテストに参加したりとかね」

「普通の学校で言えば、部活動みたいな感じかな?」

「私は、郷土料理研究会に入ってるんだ〜」

みんなの言葉に、ふぅんと頷く創真。

「ちなみに、琥珀はどこに入ってるんだ?」

と急に話題を振られた琥珀。

『え、私?

私は…どこにも入ってないかな…残念だけど…。

忙しくて、研究会に顔出す時間があまり無くって』

へへ、と頬をかくと、

「なら、放課後研究会の見学につきあってくれよ」

と創真からお誘いが。

「ちょっと幸平聞いてたぁ!?

琥珀は忙しいって言ってるじゃん!!」

と悠姫が怒ってかかる。

「えぇ〜今日あいてねぇの?」

『いいよ、今日は大丈夫。見に行こっか』

「お!まじか!サンキュ!!」

と今朝方誘われたのを思い出した琥珀は、

授業が終わると待ち合わせ場所へ向かう。

『お待たせ』

と目立つ赤髪に声をかける。

おう、と返事をする創真の隣に立つと、

『それじゃ、研究会の掲示板はこっちだよ』

と掲示板まで案内をする。

創真はお礼を言いながら掲示板を覗き込み、感嘆の声をあげる。

「ほんとだ!和洋中、宮廷料理に精進料理!

発酵食に保存食!はぁ〜、こっちは駅弁!」

と心底楽しそうに眺める創真。

「ん、丼物研究会?

…店のメニューの参考になるかもな…」

と少し考え込むと、創真は琥珀を見た。

『ん?ここにする?』

「ちょっと見学してみるわ!」

『わかった、それじゃ行こっか』

と二人は丼物研究会の研究室へと足を運んだ。
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