第21章 は
「…目的地に付きました。こちらです。」
運転手の声が聞こえてきた。
靴屋に着いたのだ。
「ありがとう。」
エルヴィンが運転手にそう伝えると私の方を見て、
「おにょ、十分ほどで戻る。靴がないから外を歩かせるわけにはいかない。少し待っていてくれないか?」と言った。
(そうか、私は今裸足だった…。少し寂しいけどしょうがないよね。)
「わかりました。楽しみに待ってます。」私がそう言うと、
エルヴィンが私の頭をポンっと叩いて車のドアを開けてそとにいく。
(…またドキドキしちゃう。頭ポンポンとか///
それにしても男の人の背中って大きいなぁ…。団長の後ろ姿かっこよかった…服の上からでも筋肉の付き方がわかってしまう…団長に抱かれる女の人が羨ましいな…。華奢な女の子が好きなのかなぁ。)
しかし車の中は温かい。だんだん眠くなってきた。
ぼうっとしていると時間はあっという間に過ぎていく。
…
十分後、私の座っている車の右側のドアが開いた。
そして、私の隣にドカドカと入ってきてバタンっとドアを閉めた。
(…この匂いは団長ではないよね…団長にしてはすごく爽やかなn)
「…おい、お前の為に靴を買った。早く履け。」と、眉間にシワを寄せたリヴァイが私の前に靴を差し出した。
(ん?兵長ではないですか?)
「…ありがとうございます。兵長…ところで、団長はどちらへ?」
私は疑問になってリヴァイに質問した。
「…あぁ、あいつか。買い忘れを探しているらしい。知らねぇが…糞でも詰まってたんだろ…」と答えた。
(お腹の調子が悪いのですね…ハハハ)リヴァイがいきなり車に乗り込んでくるから私は驚いた。
「お前はヒールより底のない靴がお似合いだ。」とリヴァイは言う。
「ありがとうございます。大切に使います。」私はお礼を言う。
(…二人から頂いてしまった…。お礼をしなくては)
これは、スニーカーのような紐を通すとオシャレになる靴であった。壁内ではあまり見たことがない。可愛らしい靴であった。この靴を二人で悩みながら買ったと思うとニヤケが止まらなかった。
すると、直後、私の座っている左側のドアが開いた。
「遅くなってすまない。」と、何かを布をエルヴィンが抱えていた。
そして、その布を私に巻いてくれた。