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鏡薔薇【文豪ストレイドッグス】

第9章 新年ノ挨拶【元日企画】





「奏音〜!明けましておめでとう!」

そう云ってエリスが部屋に入ってくる。

彼女は珍しく着物を着ていた。
真紅の梅をモチーフにした色鮮やかな着物だ。


「紅葉!奏音にも着物着せましょ?」

「そうさねぇ…?奏音、こちへこいで。」


エリスと紅葉はニコニコと満面の笑みを浮かべて奏音を手招きする。


『わぁ…これは着替えないと終わらないやつね?』

そうくすくすと笑い乍奏音は2人に着いて行った。


奏音が居なくなった執務室で、太宰と中也は顔を見合わせる。


「彼奴の着物…楽しみだよな?」
「奇遇だね、中也。私も楽しみなのだよ。」


この時ばかりは、2人揃って共感し合っていた。






「じゃじゃ〜ん!」

奏音が姿を消して十数分後、エリスが執務室に戻ってきた。



「どう?似合うよね?!」

エリスの明るい声と共に、奏音は部屋に入って来た。


『…可笑しく、ないかな?』

そうはにかんだ奏音は、鮮やかな青ベースに、金のラインの入った豪勢な着物を着ていた。




「……矢ッ張り手前、何着ても似合うな。」

中也が無意識のうちに呟く。


「あぁ…ほんとに綺麗だよ、奏音。」


2人に褒められ、奏音もご満悦の様子だった。




「このまま、初詣にでも行かねぇか?」

中也の良い提案に、その場の全員が賛成する。


エリスは鴎外を呼びに行き、ポートマフィア全員で初詣に行くことになった。





「奏音ちゃん?!
綺麗な着物仕立てて貰ったねぇ。」

鴎外も何時も以上にニヤニヤしていた。




『今年も良い1年になりますように!』

奏音は不意に叫ぶ。


そして、恥ずかしそうに口を押え、静かに笑った。


それに釣られる様に、みんな揃って笑い出す。



寒い寒い冬空の下、彼らの珍しい笑顔はとても眩く、暖かいものであったのだった───。





◆◇◆◇◆◇

元日中に間に合わせようとしたら中々雑になってしまった…
ほんとに申し訳ないです。

明日からは本編に戻ります!
今年もどうぞよろしくお願いします!!



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