第7章 聖なる夜の恋人たちは。【聖夜企画】
これは、中也と奏音が付き合ってから迎える初めての聖夜のお話。
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「…よし。これで完璧だな。」
中也は一人満足そうに頷いて執務室を出て行った。
部屋を出て向かった先は、奏音の居る執務室だった。
「奏音。居るか?」
『居るよー。中也?』
「あぁ。入るぜ?」
『へっ、?!ちょ、一寸ま………』
奏音が云い終わる前に中也は部屋の扉を開ける。
「……手前、何してんだ?」
そこには、サンタのコスプレをした奏音が居た。
赤と白を基調とした、もこもこのノースリーブのトップスに、ボトムスは"超"が付くほど短いスカートだ。
『は、恥ずかしい!見ないでっ!!』
奏音は顔を隠して机の下に隠れる。
「見ないでって云われると見たくなるのが性だよなァ〜?」
中也はニヤニヤし乍奏音が居る机の下を覗き込む。
「…似合ってると思うんだが。」
手を引っ張っても全く出てこない奏音を異能で強制的に引っ張り出す中也。
『恥ずかしい。嫌だ。すぐ着替える。』
そう云って奏音がクローゼットへ向かおうとした時だった。
「ンなのさせるかよ。」
中也は奏音を掬う様に抱いて寝台に飛び込む。
『え、真逆…………真逆無いよねぇ?』
「いーや、その真逆だ。
手前、自分で俺を煽ってるの、解ってねェのか?」
中也はそう云い乍、器用に口で手袋を外していく。
「さァ。お楽しみの時間だぜ。」
中也のニヤリとした顔に奏音は身体をビクンと震わせる。
そんな奏音に長い口付けを落とせば始まりの合図だった────。
◇◇◇◇
「……ッハ。もうトロットロじゃねェか。」
『…ッゥ………ンアッ……ダメぇぇ…』
ピチャピチャとした水音が部屋に響き、
酔いそうな程の卑猥な香りが部屋に充満する。
「…我慢出来ねェんだけど………
イイか?」
耳元で囁かれると、脳内に直接呟かれている様で、奏音は声だけで達してしまう。
「…て、手前、声だけで、かよ……
糞ッ…どんだけ可愛いんだよッッ…!」