第5章 轟くんにおねがい
チョークを持つ手がぶるぶる震える。
絶対みんなに変な目で見られてる。ひそひそ声が聞こえるもん。
それを意識しちゃうと、ナカに更に意識がいっちゃって、もう、だめ、無理。
「せんせー!まじでお腹痛いんでトイレ行ってきます!」
一息で言い逃げて、チョークを投げ捨て返事も聞かずに教室を飛び出る。
なんだうんこかよーとか言う峰田の声が聞こえた。今度まじシメる。
ドアをしめて、少し歩いたところで耐えきれずしゃがみ込んだ。
まだ、ナカの、動いてる、ぶるぶるしてる。
だめだ、も、イくっ……!
「おい。大丈夫か。」
「……ッ!轟くん……!?なん、で……!?」
「いや、俺も御手洗にって……なんだよお前、本当は具合悪かったのか?」
肩に手を置いて来たのは轟くんだった。
びっくりしてイきそこねた。でもやばい、今少しでもなんかされたらすぐ、くる。またきちゃう。
「保健室、いくか?」
「ぅん、ぃ、イく……ッ!……んん゛!……ッ!」
轟くんはしゃがみ込んで私の肩に手を回して耳元で心配そうに囁いた。
その暖かさと低い声と振動でイイところが刺激されて、激しくイってしまう。
ずっと我慢してた気持ちよさが全部解放されて、ガクガクしながら彼にしがみついて快楽に耐える。
やだ、どうしよう、こんな所で、しかも轟くんの前で。絶対今だらしない顔してる。
轟くんの方を見上げると、心配そうにこちらを見ている。気づいてないのかな。
でも、もう無理。我慢できない。
「と、轟くん、助けてぇっ……!」
男子トイレの個室に轟くんを押し込んで後ろ手で鍵をかけた。
「おい、ここ、男子トイレ……何する気だ?」
「ごめんっ、ごめんね、もう、あたし我慢出来ないの!」
カチャカチャと彼のベルトに手をかける。
轟くんは驚いた声を出したけど、決して止めようとせず、あたしのことをじっと見つめる。
「あ、あのね、話すと長くなるんだけど、とりあえず、あたしとえっち……して、欲しいの。お願い。」
「……。」
「も、苦しくて、助けてほし、」
「……分かった。」
それでお前は救われるんだな。
そう言ってあたしの頬に手を伸ばす轟くん。
首が取れるんじゃないかってくらい頷くあたし。
ああ、やっとおちんちん挿れてもらえる……!そう思ったのに。
「見ててやるから、自分でしろよ。」