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ある世界の物語

第1章 はじまり


崖に着いた。



木の影から私は眺めた



男の人だ



その人は大きな剣をもって、草原に寝転がっていた



やっぱりなんだかこの人には興味がある



剣を持った男の人が、動き始めたので私も気づかれないようにそーっとついていく。



まだ仕事が残っていたこと、すぐに戻ってくる
と言うのを忘れて…



思っているより歩くのが早くて時々転けそうになったけどなんとか持ちこたえた。



いつの間にか



私しか知らないと思っていた崖の抜け道まで来ていた。



男は抜け道を通ってサクサク進んでいく。



いったいどこに向かっているのだろうか?



とふと、思った。



少しゆっくりになってきたから私は辺りを見渡した。



目の前に、この国の王様が住む王宮が建っている。



そのぐらいしか大きな建物は無かった。



王宮に行くのかとも一瞬思ったけど、さすがにない。


あそこは王族の人と、貴族の人しか入れないのだから。



目の前を歩く男が、そんな風な身なりには見えなかったのだから。



男はまた早足に歩き始め



私はついていくので精一杯。



ここでついていくのを止めればいいものの



私はどうしてもついていきたかった。



いや、ついていかないといけないかもしれない。



この選択が、



もうすぐ自分の身を危険に晒すとは知らずに…





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