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サンビタリア

第1章 第一章 ①







____朝の寒さがまだ残るグラウンド



空気も澄み、周りの草木を見れば霜がおり太陽の光で露に変わろうとしている。冬から春に見られる朝日は優しい光を照らし見るものを魅了する。



こんな朝早くに起きたのは何時ぶりだろう。
いつもなら温もりのあるベッドから中々起き上がれず渋々朝の支度をし始めようとする時間だろう。しかし今は四月の上旬。
中学卒業も無事終わり新たな生活の準備期間であるが、悠々と過ごす時間は私にはなかった。
卒業式が終わるとすぐこちらに越してきた私に親戚の姉は『明日から練習に参加しなさい』と言ってきたのだ。
初心者である私を気遣ってのことなのだろうがそんな必要があるのかと疑問が残った。





何故なら私はここ青道高校野球部にプレイヤーとしてでは無くマネージャーとしてやってきたのだから。





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