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if...もしもあの時…

第1章 それは突然に…


「私の夢に入る?
そんな事が…」
「主の御力なら可能なのでございます」
執事は私の言葉を遮る様に答えた。
「じゃあ…
じゃあ、その力で私の寿命を延ばせないの?
って言うか、何で一年なのよ!
健康診断したばかりで異常なかったのよ
事故にでも合うって言うの?」
私は納得がいなかなかった。
私じゃなくても、普通に納得しないだろう。
「残念ながら、主の御力でも人の寿命や運命を変える事は出来ません
本来なら、こうして寿命をお知らせする事もないのですが…
おや?時間が来てしまいました
今夜はこれで失礼致します」
「えっ!ちょっと待って!」
私が止める間もなく、執事は一礼して消えてしまった。



ピピピッ…ピピピッ…ピピピッ…。



いつものアラームの音で目が覚めた。
「…何だったの?」
夢見が悪いとはこういう事なのか、正に悪夢としか言いようがない。
(私の寿命が後一年?
そんな訳無いわよ)
自分に言い聞かせるように朝食の仕度を始めた。
朝食を取りながらテレビの占いを見ていた。

『今日のアンラッキーは…
ごめんなさい、さそり座です…』

テレビの占いなんて見てるだけで気にした事なんてないのに、今日はやけに気になる。

『ラッキーカラーは黄色です』

私は黄色いハンカチをポケットに忍ばせた。
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