第2章 scene1:教室
「や~、相変わらずHIMEは良い顔するね〜」
監督さんがモニターをチェックしながら、僕の方をチラッと見てはニヤニヤと笑う。
今日の監督さんは、以前にも仕事をしたことがあるから、僕がどんな時にどんな顔をするのか…、良く知っている。
僕はと言えば…
机の上にうつ伏せにされ、左右それぞれの手に、机の脚から繋がった手錠が嵌められてて…
殆ど身動きが出来ない状態で「スタート」の声がかかるのを待っている。
下着なんて足首まで落ちちゃってるから、凄く下半身がスースーする。
なのに僕のアソコは元気な状態をキープしてて…
それに気付いた相葉さんが、僕の足元に跪き、僕のスカートを腰の辺りまで捲り上げた。
「凄いね、HIMEちゃん。こんな格好にされて…興奮してるの?」
「ち、違っ…、あんっ…」
否定しようと思うのに、相葉さんが僕のお尻の割れ目を指でツーッとなぞったりするから、ついつい腰が跳ねて…、机がガタンと揺れた。
「ホント、感度良過ぎて…、俺まで興奮しちゃうよ」
相葉さんが僕の正面に回り、スラックスのチャックに手をかける。
布越しにも分かる程そこは大きく盛り上がっていて…
思わず僕の喉がゴクリと鳴ってしまう。
スタートの声がかかるまでは我慢しなくちゃいけないのに、僕の胸は期待に膨らむばかり。
僕はこれ以上はないってくらいに、熱を込めた目で相葉さんを見上げた。
でも相葉さんは急に僕から視線を逸らすと、長瀬さんから受け取った籠の中を物色し始めた。
籠の中には、色も形も違う、僕専用の…所謂“大人の玩具”が入っている。
「へえー、HIMEちゃんこんなの用意してるんだね?」
「え…、だって…」
現場によっては用意されてることもあるけど、そう言うのは大抵が使用済みの物ばかり。
いくら消毒してあるって言われても、やっぱり身体の中に挿れる物だから、人が使った物ってなると、どうしても抵抗があって…
だから僕は毎回、撮影現場には自前の“玩具”を持って来ることにしている。
自分の物なら、他人が使ったわけじゃないから、抵抗はないしね?