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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第150章 ◇第百四十九話◇戦場の天使は剣を振るう【女型の巨人編】


(そりゃ、翼は折れないな。巨人の上を飛ばれちゃったらさ。)

ルーカスに苦笑が浮かぶ。
鎧の巨人は身体を鎧のように硬質な皮膚で覆われていて、超硬質スチールでは歯が立たなかったと聞いている。
だが、が鎧の巨人の身体に沿って回転しながら切りつける度に、その硬質な皮膚が一枚一枚削がれているようだった。
あの鎧の巨人の皮膚をすべて削ぐ気なんじゃないだろうか、あの天使はー。

「どうだい、君の花嫁は。なかなか素晴らしい兵士だろう?
 まるで戦場の天使だ。」

ピクシスがやってきて、どこか誇らしげに言う。
ルーカスは肩をすくめた。

「天使?悪魔の間違いじゃないのか?
 せっかくの白いドレスも巨人の血で真っ赤に染まって、台無しだ。
 あんな恐ろしい女はもう要らないよ。いつうなじを削がれるか分からない。」
「ほっほっ!そうじゃなっ!
 それこそ、人類最強の兵士でなけりゃ夫婦喧嘩も出来んわいっ!!」

ピクシスが面白そうに笑った。
結婚式を台無しにした挙句、自分達を守らずに仲間のために巨人の元へ走った彼女を親族は許さないだろう。
これでもう本当に、さよならだ。
さようなら、愛した人。
さようなら、僕の天使。
さようなら、アイツしか見えてない君なんか、大嫌いだー。
だからどうかー。
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