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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第144章 ◇第百四十三話◇引き裂かれる2人【女型の巨人編】


私がもう一度、リヴァイ兵長を引き留める言葉を口にしようとしたとき、開いたままだった座学室の扉から怒りに目を血走らせた父親が走り込んできた。
驚いて目を見開くエレン達を乱暴に押しのけ、床を乱暴に蹴ってやってきた父親は、そのままの勢いでリヴァイ兵長の頬を殴りつける。
普通の男ならまだも、リヴァイ兵長なら絶対に避けられたはずだし、私の父親の拳で殴られたくらいで倒れたりするような軟な身体ではない。
それなのに、リヴァイ兵長の身体は後ろに勢いよく倒れて、黒板に背中をぶつけてから、落ちた。
エレン達も言葉をなくすほど驚く中、私は焦ってリヴァイ兵長の元に駆け寄る。

「リヴァイ兵長…っ、大丈夫ですか!?」

肩を抱くようにして起こす。
口の端を切ったのか、リヴァイ兵長は乱暴に親指で血を拭った。
そこへ、目を吊り上げた怒りの表情で近づいた父親がやってきて、憎悪のこもった目でリヴァイ兵長を睨みながら見下ろす。

「お前がうちの娘を無理やり調査兵なんかにしたらしいな!
 それでよく、結婚して兵舎に置いてるだけだと嘘を吐いた挙句、
 私達の前にぬけぬけと顔を出せたもんだ!吐き気がする!!」
「違うの、お父さん!リヴァイ兵長は私の嘘に付き合ってくれただけよ!
 調査兵団に入団したのも私の意思なの!リヴァイ兵長は何も悪くない!!」
「お前には聞いてない!!俺はこの男に言ってるんだ!!
 調査兵にしただけに飽き足らず、人の娘をたぶらかして、恥ずかしくないのか!?」
「やめてっ!私が勝手にリヴァイ兵長を好きになっただけなの!!
 それに、リヴァイ兵長はいつだって私を守ってくれてー。」
「いい、。お前の親父の言う通りだ。」

父親に必死に言い返す私の胸の前にリヴァイ兵長の腕が伸びる。
これ以上喋るなとでもいうそれに思わず口を噤めば、リヴァイ兵長がゆっくり立ち上がった。
そして、リヴァイ兵長は頭を下げたー。
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