• テキストサイズ

【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第139章 ◇第百三十八話◇花嫁をおくる涙の結婚式【女型の巨人編】


壁外遠征にかかった費用と損害による痛手は、調査兵団の支持母体を失墜させるに十分であった。
それにより、エルヴィンを含む責任者が王都に収集されると同時に、エレンの引き渡しが決まった。
それを数日後に控えたその日、フロリアンの葬儀の準備が親族たちによってしめやかに行われていた。
結婚式を開くはずだった教会は、今日の分厚い雲に覆われた空のようにどんよりして見えた。
教会の入口に、泣き出しそうな空を見上げる若い男性がいた。

「あ…。」

私やマレーネ達の顔を見ると、彼は一瞬驚いた顔をした後、目を伏せてから頭を下げた。
握った拳が震えているのは、生き残った私達に思うことがあるからだろう。
それを必死に拳の内側に閉じ込めることが出来る強い人を選んだフロリアンには、男を見る目が合ったのだと知る。
優しくて強くて素敵な人でしょう?ボーッとしてるけど、なんて憎まれ口を忘れない惚気を言っているフロリアンを想像してしまう。
お悔やみの言葉を伝えた後、私達は彼に最後のお願いを伝えた。
驚いていたようだったが、是非にと頭を下げて私達の願いを聞き入れてくれた彼に連れられ、フロリアンが眠っている棺へと向かう。

/ 1058ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp