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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第116章 ◇第百十五話◇初めてひとつになれた【女型の巨人編】


リップ音を立てて唇が離れると、濡れた私の唇を、リヴァイ兵長の親指が拭った。

「お前は何も分かってねぇみてぇだな。」
「…何をですか?」
「俺の頭の中、お前で埋め尽くして、お前なしじゃ生きていけねぇとまで思わせて、
 過去に嫉妬とは、どこまで俺を欲しがれば気が済む。」
「そんなつもりじゃ…っ。」
「くれてやるよ、俺の過去も全部。
 そもそも、俺が愛した女はお前だけだ。いもしねぇ相手に嫉妬してんじゃねぇ。」
「だってー。」

言い返そうとした私を、リヴァイ兵長は許してくれない。
噛みつくようなキスで唇を塞がれ、私はもう何も言えなくなる。
もう、何も言いたくなくなる。
リヴァイ兵長がそう言うのなら、もうそれでいい。
それがもし、私のためだけに吐かれた嘘なら、なんて甘美で愛に満ちた嘘だろう。
だって、私はただひたすら信じてしまうからー。
リヴァイ兵長の過去も全て、私のもの。
過去も今も、愛されたのは私だけー。
あぁ、なんて幸せなんだろう。
だって、私も、こんなに誰かを愛したのは初めてだから。
愛というのを教えてくれたのが、リヴァイ兵長だからー。
私の心と身体を知り尽くしていいのは、貴方だけだからー。
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