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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第91章 ◇第九十話◇愛されるより愛したい、嘘、本当?【恋の行方編】


唇を噛んで目を伏せ、涙を堪える。
あぁ、やっぱり、ダメだー。

「ソファに座っても平気なら、食事はとれそうですね。
 私、まだ仕事が残ってるので、部屋に戻りますね。
 食事は後で取りに来るので、そのままにしててください。」

出来るだけ早口で言って、私は立ち上がった。
息を吸ったら、涙が落ちてしまいそうだった。
それなのに、リヴァイ兵長は私の手を掴んで引き留めた。

「待て、まだ話は終わってー。」

リヴァイ兵長は、振り向いた私の顔を見て、驚いたように目を見開き、言葉を切った。
泣いてしまっていたことに気づいて、私は慌てて涙を拭う。

「ゴミが、入っただけですっ!おやすみなさいっ!」

誤魔化せるわけのない言い訳を告げて、私は、リヴァイ兵長から、拒絶されることしか知らない恋から、逃げるように部屋を出た。
廊下を走り給湯室まで逃げ込んで、そこでようやく私は恋心に涙を流す許可を出す。

「…っ、苦しい…っ。」

壁に背中で寄り掛かり、ズルズルと落ちていく。
座り込んで、両手で目を隠した。
それでも、流れる涙は頬を伝るから、とても苦い。
リヴァイ兵長が生きているだけで幸せだ。嘘じゃない。嘘じゃないのにー。
どうして、涙が止まらないのだろう。
リヴァイ兵長が生きているだけで、いいのにー。
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