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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第44章 ◇第四十三話◇手紙【調査兵団入団編】


突然そんなことを言われて、きっと驚いているよね。
は覚えていないようだったから、私も言わなかったけれど、私達は以前に会ったことがあるのよ。
巨人がトロスト区に襲来した日、目の前で巨人に襲われている仲間を見捨てて泣きながら逃げた情けない兵士がいたはず。
それが、私です。
私はいつも、誰かの後ろにいたの。
自分の気持ちは主張せず、極力目立たずに、ただ静かにしていた。
そうしていれば、争いに巻き込まれることもないし、つまらないけれど、長生きは出来ると知っていたから。
でも、それは間違いだった。
巨人に食われている仲間を見たとき、私はこのまま死にたくないと強く願った。
自分がどんなに無駄に生きてきたのかに気づいて、後悔したの。
でも、仲間を見捨てた薄情な私は、すぐに別の巨人に捕まった。
そのとき、これは、罰だと思った。
仲間を見捨て、自分さえ助かればいいと本気で思ってしまった私への罰だと。
そうしたら、泣き叫ぶ私に、神様がもう一度生きるチャンスを与えてくださった。
それが、だよ。
颯爽と現れて、あっという間に巨人を討伐して、死にたくないと泣きじゃくる私を助けてくれたがどれだけ眩しく見えたか、知らないでしょう?
でも、眩しいくらい輝いて見えたのは、仕方がないわ。
だって、あのとき、は私に第二の人生を与えてくれたんだもの。

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