【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】
第43章 ◇第四十二話◇優しい声の使者【調査兵団入団編】
ー遺書だ。
遺書じゃないか、そんなの。
「どうしてルルがそんなこと言うの!?
あのときルルは…っ!生きようとしてたっ!そんな…、死んじゃう前みたいな手紙っ!
ルルが、書くはずないっ!!」
何を否定しているのか、何を否定したいのか、自分でも分からなかった。
でも、悲しい顔をしているクリスタの身体を私は痛いくらいに揺さぶった。
許せなかった。
そんなことを今さら言ってくるクリスタも。
そんな意味の分からない手紙を残したルルも。
何も知らなかった、自分もー。
「その答えは、ルルが教えてくれるよ。」
ハンジさんは、クリスタから私を引き離すと、手紙をもう一度しっかりと私の手におさめた。
私は、両手の上に乗った1通の手紙を見つめる。
ここに、ルルからの答えが書いてある。
壁外調査前日、ルルが何を想っていたのか、私に何を伝えようとしていたのか。
これを見たら、私はー。
震える手で、私は便箋を開いた。
書き出しから、まるで、ルルが今の私に話しかけているようだったー。