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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第36章 ◇第三十五話◇無情にも届かない手【調査兵団入団編】


「痛ッ!!」

咄嗟に身体をよじって、木の幹への直撃は避けられたが、腰を打ってしまった。

「!?」

すぐにルルが飛んできて、体勢を崩した私を抱えると、近くの木の枝の上に降りた。

「助かったよ~。ありがとう。」
「もう、気を付けてよ。」

ルルはホッとしたように息を吐いた。
幸い、腰を打っただけで、少し痛みはあるが問題なさそうだった。
だがー。

「ごめん、今の衝撃で立体起動装置が壊れたみたい。」
「うそ…、あと少しなのに…。」

ルルは森の奥の方を見る。
生い茂る木々が減り、少し遠いが眼前に広場の入口が確認出来ている。
あと少しではあるが、立体起動装置なしで行ける距離ではない。
それに、私達が最後の1体に手こずっている間に巨人が3体ほど増えていた。
7m級が2体と4m級が1体。
彼らは、いつ私達が下りてきてもいいように、下からジーッとこちらを見ている。

「おつかいばっかりお願いして悪いんだけど…。」
「はいはい、誰か助けを呼んできますね。」
「助かります!!」
「全くもう。」

ルルは笑って私に背を向けた。
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