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【リヴァイ】いつか地平線を眺めるなら【進撃の巨人】

第160章 ◇第百五十九話◇運命の日が、始まる【運命の決戦編】


「舐めてもらっちゃ、困りますよ。」

自慢気に、私は自分のジャケットの胸元をミケ分隊長に見せた。
不思議そうに覗き込むように大きな身体を少し屈めたミケ分隊長は、胸元の自由の翼の紋章の隣にもうひとつ自由の翼の紋章を見つけて、目を見開いた。
そして、そのあと、すぐに苦笑を浮かべた。

「さすがだな。」
「またミカサにお願いしてつけてもらったんです。
 提案してくれたのは、リヴァイ兵長なんですよ。」
「へぇ…。のためなら、そんな粋な案も出してやれるんだな、リヴァイ。」
「うるせぇ。何言ってもきかねぇから、代替え案を出してやっただけだ。」
「ところで、ミケ分隊長だって、その手の甲についてる絆創膏はなんですか?
 昨日は怪我なんてしてなかったのに。」
「…かすり傷だ。」
「へぇ。」

やましいものを見られた男の子みたいに、ミケ分隊長は左手の甲を右手で隠すから、私はクスクスと笑ってしまう。

「必ず、ウォール・マリア奪還しましょう!」

誰かが泣くことは分かっていた。
それでも、笑ってそう言えば、リヴァイ兵長もミケ分隊長も頷いてくれた。
私達が見ている未来はたったひとつー。
手に入れたいのは、自由と明日の幸せ。
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