第1章 an encounterー出会いー
「あぁ?誰だてめぇ」
おじさんがその人向かって睨む
「チッ…。悪いな、こいつ、俺の連れだ」
小さく舌打ちをした彼は、ラルを指差して言った
「え?」
いきなり指差されて、そんなこと言われたラルは戸惑う
そんなラルを余所に彼はラルに近づき、ラルの腕をおじさんが向かっていた先とは逆方向に引いた
「わっわっ!」
いきなり半回転させられたのに加え、かなり速いスピードで歩く彼
身長差もある分、ラルは若干走る感じになっていた
おじさんは、呆気に取られ、暫くして
「ま、待ちやがれぇぇぇぇ!!!」
と言う怒鳴り声が響いた
「チッ、おい、ガキ!急ぐぞ!」
ラルの腕を引いている彼は、舌打ちをしたあと、ラルに言った
「は、はい!」
ラルは不安こそあるものの、安心したきもちで一杯だった