第4章 a companion -仲間-
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場所を移動し、先程までエレンたちといた場所にラルたちを含め、リヴァイとハンジもいた。
エレンたちは初めて見るリヴァイ=人類最強に少しばかり興奮していた
ラルはリヴァイに抱えられ、リヴァイの首に腕を絡ませて、離れようとしない
ハンジは少し離れたところからその様子を見ていた
いや、ニヤニヤしながら見ていた。
「━━リヴァイ……私、これからどうしたらいい?」
「ラル?」
「わからないよ。お母さんも巨人に喰われちゃった。行くところもない。
私、どうしたらいい?教えて、リヴァイ」
ラルはリヴァイの肩に顔を埋め、リヴァイに問いかける
ずっと、リヴァイに会いたかった。会って、ギューって抱き締めてもらいたかった
たくさんお話したかった。リヴァイに会ったら何をしようか?って考えてた
でも……巨人が壁を壊してしまった。
これからどうしたらいいのか、全くわからない。
リヴァイならこんなとき何て言うかな?"甘えるな"って言うのかな?
リヴァイ、私、したいことがたくさんあるの。
「目の前でね、お母さんが…巨人に喰べられちゃった。
私の目の前でね、巨人の口に放り込まれるお母さんを見たの
骨も砕かれてね、血もたくさん飛んできた」
声が震えているのがわかる。涙を堪えているのがわかる。
「お母さん、いなくなっちゃった…!!『生きて!』その言葉を残して、いなくなっちゃったよ!!」
あぁ、私、リヴァイに何を言ってるんだろう?リヴァイに何て言ってほしいのかな?
慰めてほしいのかな?怒ってほしいの?
ねぇ、リヴァイ。リヴァイは私が巨人を駆逐したい。って言ったらどうする?
調査兵団に入りたいって言ったら反対する?
でも、もともと私が調査兵団に入りたいって言ってたの知ってるもん。反対はしないよ……ね?
「リヴァイ、私、私ね……!」
「ラル、調査兵団に入りたいか?巨人を殺したいか?」
ラルの言葉を遮るように、リヴァイはラルに問いかける
リヴァイの腕の中から地面へと下ろされたラルはリヴァイを見る
リヴァイはラルの身長に合わせるように屈み、ラルの目を見つめた