第4章 a companion -仲間-
男が去ってから、私たちも建物の中に移動した
「くそっ!!誰があんなやつの世話になるか……!」
と、悔しそうに言うエレンは続ける
「戻ってやる。ウォール・マリアに!!巨人なんか全部ぶっつぶして!!!」
「エレン……本気で言ってるんじゃないよね…」
「本気だ!俺は壁の中で強がってるだけのあいつらとは違う!!こんなもん、いらない!!!」
と、エレンは貰ったパンを投げ、そのパンをアルミンがキャッチした
「わっ、エレン!飢え死にしちゃうよ?!」
そう言うアルミンにエレンは怒鳴る
「お前は悔しくないのかよ!!そんなもん恵んでもらってるから巨人に勝てないんだ!!!」
「無理だよ!!勝てるわけない!!僕たちは壁の中で生きるしかないんだ!!!無茶をすれば死ぬ!!僕の父さん、母さんみたいに!!!!」
エレンとアルミンの言い合いをハラハラしながら聞いている私は、どうしたらいいのかわからなかった
ついさっき知り合ったばかりの3人に、何て言ったらいいのかわからなかった
「だからあいつらにペコペコするのか?!恥ずかしくないのかよ!!」
「今は……、今はしょうがないよ!」
「"しょうがない"なんて言い訳だ!!だったらいつまでも家畜みたいに生きろ!弱虫!!!」
「っ!」
気が動転しているのか、エレンがアルミンに向かってそう言った
そこまで言うとは、私も思ってなかった……
そして、そんなエレンをミカサは殴った