第1章 an encounterー出会いー
「リヴァイが会いに来てくれないなら、私から会いに行く!」
そのラルの言葉にリヴァイはハァとため息をついた
手を繋いで歩いているとき、ラルは聞いた
リヴァイが地下街で暮らしていることを
そして、地下街が危険だと言うことでもう来るな、近寄るな。と、きつく、何回も言ったはずだった
しかしラルは、聞いていたのか、わざとなのか
きっとわざとなのだろう
こう言えばリヴァイは会いに来てくれると確信していたのだろうか
ラルを危険な目を会わせたくないリヴァイは、ラルに会いに来るしかなくなる
ったく……
「チッ…気が向いたらな」
とだけ言ってまた歩きだした
「絶対だよ!約束だから!」
と、大きな声を出して、リヴァイに向かって大きく手を振る
リヴァイも、ラルに背中を向けたまま、手をヒラヒラとさせた
あいつは…ラルは将来、性悪女になるな
と、リヴァイは1人フッと笑った
俺はきっと、一生あいつに敵わねぇな……
と、思っていたとき、クラッと目眩がして、近くにあった木に体を預けた
くそっ、血を流しすぎた
目の前がだんだんと霞んできて、意識が飛びそうなとき
コツコツコツ
足音が聞こえた